GUMKA工房記

GUMKAミニチュアの備忘録を兼ねた日常記です。

イタいカレー屋

まだ市川市に住んでいた頃、通勤路の途中に、
カレー屋がオープンしたので、妻と食べに行きました。
店主は、妻の言葉をそのまま借りれば、

「お育ちは良さそうだけど、頭は悪そうな中年オヤジ」

「頭が悪い」というのは「お勉強ができない」ではなくて
「社会で生きる術を知らなそう」という意味だそうです。

看板メニューと称する地鶏のチキンカレーを頼んだところ、
確かに具の鶏肉はおいしいけど、肝心のカレーの味は、
どう味わってもインスタント。つまり各家庭で主婦が作るカレーと同じ味。
「そんなバカな」と思い、何度も口に運べど変わらず。

そのとき店主が、自信たっぷりに、いかに、このカレーが美味しいかの能書きを
カウンター越しに語るという、地獄絵図。

「あのね、ボクは、以前、少年野球のコーチをやっていてね。
このカレーは、試合の後に子供達や父兄に振る舞ったら、おかわりするくらい、
おいしいと評判でね。だから開店したんだよ」

コーチがタダで振る舞ってくれた食べ物には、子供も父兄も「おいしい」と言いますね。
ましてや試合が終わった後の空腹状態なら、おかわりもします。
それを、あんたは、まともに受けたのかい!?

「おいしいカレーを作るコツを知っている?それはね、大鍋で、じっくり煮ること」

横に座っている妻の視線が、どんどん厳しくなります。九州生まれの彼女は、
働かない男と、下らない能書きを延々と垂れる男が大嫌いです。

「まぁ、ボクが、ここで開店したおかげで、金出すだけで、
そのカレーを食べられるんだから、市川市民は幸せだよ。
言っとくけど鶏肉は茨城産の地鶏ね。ボクは横浜の出身で、
中華街に食材納めている友人がいたから、そこから仕入れているのね。
食材が良ければ、市販の固形ルーで大丈夫なんだよ。
どう?おいしいでしょう?」

いや~、久々に生きる価値のない人を見ました。
お前は、全国の真面目なカレー屋さんに謝れ!
どう考えたって、家庭のカレーで、金とっちゃダメだろうが。
素材が良ければ、固形ルーでOKとか、
どうして、そんな理屈になる?!
おまけに、ケチって、安い固形ルー使っているから、
お高めなレトルトカレーにすら負ける味。

すぐに「パン屋のお向かいに開店したカレー屋さん、ダメだよね」という話が、
あっちこっとでささやかれ、当然の如く1年も持たずに閉店。
最後の数ヶ月はカレー専門店なのに、ハンバーグ定食とかトンカツ定食とか始めて、
イタさが加速していたのは御約束でした。

どうして、こういう人は開業しようとするんですかね?
どうして、そんな、いいかげんな商品が通用すると思うのでしょう?