GUMKA工房記

GUMKAミニチュアの備忘録を兼ねた日常記です。

OS模型店


 国際展示場で9月28日から30日まで開催された全日本模型ホビーショーに初日の商談日に行きました。用事を終えて会場を見て歩いていると「プラモデルで見る60年」という特別展示をやっていまして。

 メインはショーケースに並べられたプラモで、模型業界のブームと世相を知ることができる素晴らしい内容でしたが、ブース内にOS模型店という昭和30~40年代の模型店が再現されてました。

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 私が小学4年生の頃、自宅から徒歩30分くらい離れた住宅地の真ん中に古い木造の店舗兼民家のプラモデル店がありました。残されていた看板から思うに、以前は別の商売だった様子でしたが、コンクリート床の土間の奥に三方を手作りの木製棚に囲まれた小上がりがあり、棚にはびっしりと各社のプラモデルを並べていました。
 
 棚の前には机とテレビが置かれ、40代半ばくらいの女性がテレビを付けっぱなしで、趣味なのか内職なのか、いつも針仕事をしながら店番をしており、お客さんは土間から棚のプラモを指差して「あれをください」「あの戦車は幾らですか?」とかやる店でした。

 当時は玩具店や文房具店、本屋でもプラモを売ってはいましたが、店内全てがプラモデルという店は近所でそこしかなく他では見たこともないプラモが沢山あって、子供にとっては夢の場所でした。正直、自宅から遠い店でしたが、友達の誰かがプラモを買いに行くときは、必ず一緒に行って、じっくりと棚を眺めるのが最高の一時でした。


 今回のOS模型店が広さといい、木製棚の高さや感じといい、プラモを手にとれないところも、その店にとても似ており、眺めていたら脳が勝手に記憶の断片のパズル組みを始めてしまい、一緒にプラモ店に行った友達から始まって、クラスメイトの顔、小学校の校庭の夕暮れ風景、読んでいた漫画の表紙やら飼っていたペットまで次々と映像が現れ、記憶のダムが崩壊状態に。

 この企画の発案者でもあるゴム動力舎の山田さんから御挨拶をいただいたのに「テンションが上がります」「すごいですね」程度しか言えず、自分の中では「そうじゃないだろう。感動しているんだから、ちゃんと伝えて、もっと感謝しろよ」「しっかりしろ!俺!」なのに言葉が続かず。たぶん、外から見たら展示物の前で立ちつくすダメなおっさんだったと思います。

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 自分の中では完全に忘れていた小学4年生の思い出の多くが蘇り、懐かしいやら、切ないやら、嬉しいやら。

 素晴らしい展示で本当に良かったです。可能なら、ぜひどこかで、OS模型店を再展示して欲しいです。